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FAX受注の自動化は、注文書を受け取る、文字を読み取る、品番や数量を確かめる、人が判断する、販売管理へ登録する、という工程に分けて検討します。OCRは画像の文字をデータへ変える仕組みです。文字を読めることと、正しい注文として登録できることは同じではありません。

まず一種類の注文書を選び、誰が何を確認し、不明な注文をどこへ戻すかを決めましょう。この記事では、FAXを使い続ける受注担当者向けに、工程別の確認事項と記入表を紹介します。表の担当や運用ルールは導入を検討するための提案で、どの製品にも備わる機能や実証済みの削減効果を示すものではありません。

FAX受注を5工程に分け、自動化する範囲を決める

工程実物で確認すること次へ渡す条件
受信複合機・FAXサービスの保存先、形式、受信日時、ページ数注文の一まとまりと原本の場所を識別できる
読取り注文先、品名、数量、単位、納期、備考の文字と欄の対応読めない欄や複数候補を確認へ回せる
照合取引先品番と自社品番、規格、入数、取引条件の対応参照したマスタと一致根拠を確認できる
人の確認訂正・取消、特別条件、読取りや照合で止まった注文判断した人と内容が記録される
登録取込項目、重複、登録結果、失敗した注文の扱い受注番号などの結果を原本と結び付けて確認できる

自動化する範囲は、この表のどこからどこまでかで指定します。受信画像を保存するだけなら紙の受渡しは減らせても、品番照合や入力が残る場合があります。登録画面の操作を自動化する場合も、訂正や失敗の対応まで含めて設計してください。

最初は一種類の注文書と登録先を選ぶ

取引先ごとに書式も品番も違う状態で、全注文を一度に対象にすると、どこで止まったかを追いにくくなります。対象の取引先、注文書、商品範囲、登録先を一つに絞り、通常の注文と過去に困った注文を確認します。

  • 現行の注文書と、担当者が修正した箇所を見比べる
  • 複数ページ、手書き追記、訂正、再送、取消を見分ける方法を決める
  • 登録先で必要な項目と、使える取込方法を管理担当へ確認する
  • 試す担当、確認日、処理を止めて元の方法へ戻す条件を決める

試験用の注文書には、社内で許可されたデータを使います。取引先名や連絡先などを含む原本を、承認されていない外部サービスへ投入しないようにしてください。匿名化や試験用データへの置換が必要かも、社内の管理担当へ確認します。

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品番・数量・単位の対応を先にそろえる

取引先が使う品番と自社の品番が違う場合、注文書の文字をそのまま登録しても目的を満たしません。「ケース」と「個」、セット数と内容数のような単位の違いも確認が必要です。取引先や商品ごとの対応表を整え、不明な品番を推測で登録しない運用にします。

注文書の項目登録先の項目確認する人・資料
取引先名・取引先コード自社で使う得意先コード営業担当、得意先マスタ
取引先品番・品名・規格自社品番・規格商品担当、承認済みの品番対応表
数量・単位・入数登録する数量と単位受注担当、単位と入数の定義
希望納期・納品先納期・配送先受注担当、取引条件と配送先マスタ
注文番号・訂正の記載重複確認や変更の識別情報受注担当、元注文と変更履歴

品名が似ているだけで候補を確定しないでください。照合に使うマスタの更新担当と版を決め、商品追加や取引条件の変更があったときに、誰が対応表を直すかも記録します。

例外の確認担当と戻し先を決める

「エラーになったら確認する」だけでは、担当者の不在や判断待ちで注文が止まります。何が起きたら止めるか、誰が判断し、どこから処理を再開するかを先に決めます。次の表は、社内の役割名へ置き換えて使う例です。

起きたこと止める・確かめること確認担当の例再開する位置
文字が読めない・欄が欠ける原本を確認し、必要なら発注元へ照会受注担当読取りまたは入力確認
品番がない・候補が複数ある商品と取引先品番の対応を確認商品担当・営業担当品番照合
数量と単位が合わない入数や換算ルールを確認受注担当・商品担当数量の照合
複数ページの一部がない注文のまとまりと受信記録を確認受信の確認担当受信
同じ注文が再送された新規・重複・訂正を区別受注担当重複の確認
訂正・取消の依頼が来た原注文と登録済み結果を照合受注の責任者変更・取消の承認後
登録結果が分からない登録先を読み直して有無を確認。確認前に再送しないシステム担当・受注担当結果の確認
確認担当が不在代わりに判断できる担当と期限を確認業務責任者保留した工程

通信が切れたときは、「失敗したから未登録」とは限りません。登録先に注文があるかを確認してから次の操作を決めます。原本、処理状況、登録結果を結び付けておけば、担当交代時も同じ注文を重ねて処理するのを防ぎやすくなります。

製品の機能と追加の連携条件を分けて確認する

受信サービス、OCR、照合の仕組み、販売管理への取込は、別の機能や製品に分かれる場合があります。説明資料の「連携可能」という言葉だけで、今の環境へそのままつながるとは判断しないでください。

インターコムの「まいと~く Cloud」公式機能ページは、受信画像の出力、OCRによる文字化、業務システムへの取込を分けて示しています。自動エクスポートなどにはシステム連携オプションやツール用PCの条件があります。参考 … まいと~く Cloudの公式機能

AICCSの公式FAQでは、登録先に合わせたデータ出力と、そのデータを既存システムへ登録するプログラム開発を分けて案内しています。参考 … AICCSの公式FAQと機能案内

  • 既存のFAX番号や複合機で受信を続けられるか
  • 必要な形式・項目で出力し、登録先が受け取れるか
  • 標準機能とオプション、設定や開発が必要な部分はどこか
  • 原本や読取データの保存先、閲覧権限、保管・削除条件は何か
  • 障害や仕様変更時の連絡先と保守範囲はどこか

上の2製品は機能の分かれ方を確認するための例です。導入推奨順位や費用の相場を示すものではありません。契約や設定の前に、現在の提供条件と自社の実機での対応を確認してください。

通常・訂正・不明な結果を試し、同じ条件で比べる

最初から登録まで自動で流さず、確認用の結果と現在の処理を比べる段階を設けます。通常注文だけでなく、品番不明、数量の違い、重複、訂正・取消、通信中断なども試験に含め、止まる場所と担当への連絡を確かめてください。

記録するもの比べ方
対象と件数同じ取引先・書式・工程範囲をそろえ、通常と例外を分ける
人が使った時間読取り結果の確認、修正、登録、再確認を含める
回答待ち・登録待ち経過時間として記録し、人の実作業時間と足さない
誤り・差し戻し・重複検知した工程と後工程への影響を記録する
設定・教育・保守日々の処理時間とは別に初期と継続の負担を記録する

読取精度が高くても、修正や登録確認の手間が増えていれば、仕事全体が楽になったとは限りません。簡単な注文が多かったなどの条件差も残します。短い試験で問題が起きなかったことを、今後も誤りが出ない保証にしないでください。

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最初の一件に使う工程・担当・例外の記入表

対象を一つ決めたら、次の表を社内メモへ写して埋めてください。未確認の欄は「未確認」とし、誰に何を聞けば埋まるかを残します。個人情報や実際の注文書そのものを共有する欄ではありません。

記入項目記入欄
対象の取引先・注文書・登録先対象範囲を記入
受信 … 原本の保存先・まとまりの識別・担当保存先、識別方法、担当を記入
読取り … 必須項目・読めないときの担当項目、停止条件、担当を記入
照合 … 正しいマスタ・更新担当マスタ、版の確認方法、担当を記入
人の確認 … 判断する内容・不在時の窓口判断条件、担当、代替窓口を記入
登録 … 完了を示す結果・結果不明時の担当確認する記録、担当を記入
例外 … 止める条件・戻し先・再開する人条件、工程、担当を記入
試験 … 通常と例外の資料・確認日使用を許可された資料、担当、日付を記入
採否 … 続ける条件・元へ戻す条件品質、負担、影響の判断条件を記入

まとめ … 読み取る機能より先に、正しく渡す条件を決める

FAX受注の自動化では、受信から登録までを分け、各工程の正しい結果と例外の戻し先を決めることが出発点です。一種類の注文書で通常と例外を試し、確認する人の負担や登録後の誤りまで比べてから範囲を広げましょう。

最初の作業は、記入表の対象と担当を埋めることです。今使っている注文書と登録先を担当者と確認し、不明な注文が誰の判断待ちになるかを一つずつ明らかにしてください。